パートナーシップでの怒りの理由は、相手ではなく自分に求めること
私は、女性が私を取り戻すために
とても大切なことが「自分の怒り」に気がつくことだと感じています。
このことについて
私の理解・取組みを大きく後押ししてくれたのが
2016年に講演会を主宰した金城幸政先生です。
金城先生の本の中で
とーってもためになる箇所があるので
今回はそちらを引用しますねっ。
怒りを外にぶつけていても本音にはたどりつきませんよ。
「なんで自分勝手なの?」「なんで、そんなにだらしないの?」
「なんで、いうこと聴かないの?」と、
自分の外に問いをなげているうちは、本音は見えてきません。
不平不満は噴煙となって、灰のように本音を覆います。
感情は、自分の外に問いかけると答えを失い、
自分の内側に問いかければ自分の本音に導いてくれます。
不平不満というのは、
やんちゃな感情たちを、
自分の「外側」に問いかけた結果生まれた産物なのです。
不平不満として怒りを人に投げつけるのをやめて、
不平不満と怒りとをきちんと区別して
「怒り」を掘り下げない限り、本音にはたどりつけません。
不平不満が覆いかぶさって厚い層になると、
自分でも本音が見えなくなることはよくあります。
以前、
セミナーで感情を出す練習をしたことがありました。
それは、他人の発言におかしいと感じたら、
遠慮なく笑ったり、怒ったりして感情を出してみるというもの。
参加者の一人に、新婚さんの女性がいたので、
彼女に「もしも、彼にひとつだけ希望をいえるとしたら、
何をいいますか?」と聞くと、
「浮気されるのは絶対にイヤだ!」
といったんです。会場にいるほかの生徒さんは、大爆笑!
彼女はその反応にムッとしていました。
僕は「なんで浮気をしてほしくないの?」と聞くと、
「だって、自分だけ見てほしいから!」っていうので、
「それそれ。そっちが希望だよ」っていうと
ようやく納得してくれました。
何が違うか、わかりますか?
「浮気されるのは絶対イヤだ!」というのは、
相手に投げつけている不平不満ですよね。
「私だけを見て」が本音なのに、
それをまっすぐに表現できず、
「浮気されるのはイヤ」というねじった言葉で表現しています。
自分がどうしたいか、まっすぐ本音がいえないのは、
本音の上に降り積もった不平不満の「灰」があるから。
このせいで、相手にしてほしくないこと、
という受け身の思考になってしまうのです。
男性からしたら、「浮気はしないで」っていわれるよりも、
「私だけを見て」っていわれたほうが、ぐっときますよね。
本人は同じことをいっているつもりかもしれないけれど、
残念ながら相手にまっすぐ伝わらない。
また、
その本では具体的に取り組めるステップも紹介していました。
【1】怒りを出す練習
怒りが湧いてきたら、とにかくまずそのまま言葉に出す。
相手に向けた怒りでもかまわないので、とにかく出します。
例)
「いうことを聞かない息子、頭に来る」
「ランチに誘ってくれない同僚、腹立つ」
などなど。
※怒りを出すことに慣れていない人は、最初は、
どうせ本音とは違うものを出してくるでしょう。
それでもいいんです。
「これは、本音かな?」など考えずに、
思ったことを言葉に出します。
湧き起こった感情をまず言葉にする、
目に見える形にしていくことが第1段階です。
【2】 言葉が出てきたら、「なんでそう思うの?」
って自分に聞いてください。
【3】そこで出てきた答えに対して、さらに
「それはなぜ?」と聞きます。
【4】これを繰り返していくと、
最終的に「本当は○○したい」という本音が出てくるんです。
【5】こんなふうに、感情にさからわず、次々に出てくる
感情に対して肯定し続ける練習をしていると、
あるとき、ふと、こんな「問いかけ」が湧いてきます。
「どうして私は、こんな感情を持つのだろうか?」
ここまでくると、シンプルに、
なぜその感情が生まれたのかがわかります。
すると、
「私の本音はこうだから、こういう感情を持ったんだなぁ〜」と、
自分で自分自身のことを理解し始めます。
(以上、P115~117参照)
自分で自分自身のことを理解できている状態というのが
セルフパートナーシップ・自己愛・セルフラブが取れている状態。
この状態で育むパートナーシップは、
自分のことに気がつけないでいるときに育むパートナーシップとは次元が違います。
パートナーシップにおいて
何かテーマを感じている人は、
その怒りの理由を相手に求めるのではなく、
自分自身の内側に求めることを強くオススメします。